監督メッセージ

  

慶應義塾高等学校野球部監督の森林貴彦です。

2016年秋より前任の上田誠先生から監督を引き継ぎました。皆様、どうぞ宜しくお願いいたします。

まずは、簡単に自己紹介をさせていただきます。

私は普通部から慶應義塾に学び、普通部野球部では内藤陽海先生に、高等学校野球部では清水宏喜元監督に1年余り、そして上田先生に1年間ご指導いただきました。そこで野球の楽しさ、難しさ、面白さに触れ、大学4年間は学生コーチとして、また社会人になってからもOB会の技術委員として、ずっと野球部に携わってきました。さらに深く野球に関わるために勤務先企業を退職し、筑波大学の大学院にてスポーツ科学を修士課程で学び、教員免許を取得しました。コーチや助監督を経て監督という立場になり、今まで以上の責任感と緊張感を味わう毎日です。

次に、チームのことについてお伝えします。ただし、誰が監督になろうと変わらないこと、守るべきことがたくさんあります。私が個人的にどうしたい、ではなく、創部以来130年近い伝統を持つ慶應義塾の野球部としてどうあるべきかを、常に念頭に置いて活動していきます。

慶應義塾は「全社会の先導者」になることを目的の一つとしています。この野球部が高校野球という世界において、先導者になれるよう努めていきます。単に「強いチーム」になればよいということではなく、高校野球界だけではなく広く社会にインパクトを与えるような「いいチーム」になることが務めととらえ、そのための試行錯誤をしていきます。

慶應義塾の野球の底流にあるEnjoy Baseballを大切にし、追求していくことも我がチームの大切な務めの一つです。今のレベルより少しでも上達して高いレベルの野球を楽しむ気概を持つこと、そのための努力や工夫を怠らないこと、部員一人一人が独立していて自分から野球に積極的に取り組むこと、このようなことの積み重ねが、Enjoy Baseballを体現することに他ならないと考えています。

この野球部では両立すべきことがたくさんあります。両立とは複数の要素を高いレベルでバランスよく実践することと考えています。部員たちが、学生の本分である学業と野球の両立を果たすことは大前提です。練習における個人と全体、攻撃と守備、体力と技術、他にはゲーム中の精神面における冷静と情熱など、バランスを取るべきポイントは無数にあるといってよいでしょう。それを個人が、そしてチームが両立できれば、自ずと良い成果に繋がるものと考えています。

毎年、春に、普通部や中等部からの内部進学者、一般入試・推薦入試・帰国子女入試合格者など多様な経歴を持った者たちが、この野球部で高校野球をしたいと門を叩いてくれます。部員は3学年で110名を超える大所帯ですが、部長、副部長、学生コーチと協力して、より良い野球部を作っていきます。Enjoy Baseballを追求していきます。

今後とも、ぜひ皆様に応援してください。