受験生へ

慶応義塾の野球と入試制度

慶応義塾高等学校に入学して野球を楽しむ。そして高校では甲子園を目指し、大学では神宮で早慶戦(慶応ではあえて慶早戦と言います)を戦う。野球を自分の最も大切なものと位置づける中学生諸君にはどこの学校より慶応義塾は魅力を持っていると思います。しかし単に野球ばかりできると言うのが慶応義塾の野球の本質ではありません。慶応義塾は福沢諭吉の建学の精神にのっとって作られた私塾です。スポーツを通じて成長し、野球を社会に置き換えて鍛練し、卒業生は社会のリーダーとならなければなりません。平成17年ついに我々は実に45年の歳月を越えて甲子園球場に帰ることができました。「エンジョイ・ベースボール」を信じて野球を違った面から取組んできた成果がやっと花開いた瞬間でした。しかし我々は野球以外でも挑戦を重ねて社会の先駆者として勉強もがんばっていかなければなりません。また新しい歴史を作りたいと思っています。慶応高校卒業後の進路をご紹介させて頂きますと、2004年の日本シリーズで西武のトップバッターとして大活躍をし、日本一に貢献しました佐藤友亮選手(慶應高校平成8年卒業)のように職業として野球を選ぶものはごく希ですが、大学の野球部でも多くの選手が卒業後も野球を続けています。現在実に21名の選手が慶応大学野球部で活躍しています。これは付属高校だから当たり前だと思われることかもしれませんか、我々としては物凄い事だと考えています。全国の高校の中で憧れの東京6大学、しかも早慶戦が経験できる慶應義塾に21名も部員を送り込んでいる高校なんてどこもないのですから。野球を続けないものもその後の進路は様々です。慶應大学ラグビー部やアメリカン・フットボール部で活躍する者、留学して将来のMBA獲得を目指すもの、大リーグの代理人を目指してい卒業生もいます。公認会計士、パイロット、TV局のプロデューサー、弁護士、裁判官、医者、舞台演劇に目覚めるもの、大学で教鞭をとる者と、本当にどこにそのエネルギーがあるかとびっくりするくらいです。そしてその連中が高校時代慶應義塾でひたすら野球をやったということでヒューマン・ネットワークをいまだに持ち続け仲良くしています。実社会で野球部時代の経験を糧として羽ばたいています。慶応義塾にはこのような先輩と言う財産があります。ぜひこの我々の仲間に入ってもらいたいと切望します。 ここに慶應義塾野球部についていくつかお答えします

(1) 部風

第2回甲子園大会優勝校である本校は戦後も何回も甲子園に出場し、アマチュア野球に大勢の優秀な人材を輩出してきました。社会人野球界には数多くの本校出身の指導者がいることも見逃せません。しかし昭和40年代から厳しい受験戦争に巻き込まれ、また神奈川県に多くの野球に力を注ぐ学校が出現したためにしばらく甲子園から遠ざかっていました。しかし最近10年間のうち甲子園に4回出場しています。これは勉強も野球もというやる気のある中学生諸君が本校にチャレンジしてくれたおかげだと思います。スタッフと選手全員の努力でやっと古豪復活の基盤ができてきたと思います。内部進学者(普通部・中等部)と推薦入試を突破した者、高校受験組が力を合わせ、甲子園出場を勝ち取ってきました。部内には旧態漸とした上限関係など全くなく、上下級生が協力してグランド整備などの部内の仕事を行い、和気あいあいとした中にもきびしい競争が行われています。戦前より「エンジョイ・ベースボール」という合い言葉を胸に、野球界の古い体質とは離れ、スポーツの持つ明るさや爽やかさを前面に出し、たとえ力は劣っていても各人の創意工夫と全員の高い意識のチームワークで戦っています。(フロントページからTeam Philosophy 参照)

(2)行事

甲子園優勝を目指し春・夏・秋の公式戦を戦っていますが。以下のような行事が行われています。

  1月:練習はじめ(1月)

2月:福澤先生命日お墓参り

3月:春季合宿(高知県・春野球場/静岡県菊川球場)

5月:早慶戦見学(神宮)

:各定期戦(松商学園・仙台育英など)

6月:一貫教育校定期戦(志木・藤沢高)(日吉台球場)

:OB会主催現役激励会

7月:早稲田実業定期戦

8月:夏季北海道遠征合宿(全選手)(札幌)

10月:早慶戦見学

11月:塾内リーグ戦(コーチクラシック)

12月: ウエイト・トレーニング合宿

(3)提携機関

このようなトレーニングシステムと医療機関と連絡を取り、常に長期的な眼で選手を育成していこうと考えています。

(A) 医療

慶應義塾大学病院・慶應義塾スポーツ医学研究所 など 

(B) トレーニング

      トレーニングセンター・サンプレイ(宮畑豊会長)

(4)慶應義塾体育会野球部

我々が一番意識しているのは大学の野球部です。慶応での野球の総決算として東京6大学優勝をぜひ味わってもらいたいものです。3年に1度のアメリカ遠征でスタンフォード大やUCLAと腕を磨き、大リーガー予備軍達と試合をします。またオール早慶戦などで全国各地を転戦し地方の卒業生と親交を深めます。そして特に早慶戦は大学野球最大のイベントとして神宮球場を2分して早慶の学生が応援合戦を繰り広げます。大学野球の最も華やかな部分を持つ慶應義塾大学野球部はあなたの入部を心から待っています。塾出身のプロ野球選手ではもちろんジャイアンツの高橋由伸監督をはじめとして、本校出身の佐藤友亮コーチ(西武ライオンズ)、阪神の伊藤隼大選手などプロ野球界にもどんどん好選手を送り出しています。

港北区下田町の大学野球部グランドは合宿所や室内練習場が隣接した人工芝のすばらしい球場です。このグランドを高校野球部もときどき使用し、大学野球部との練習試合や技術指導を受けています。現在、大勢の塾高出身の選手が大学野球部に進み活躍しています。大学卒業後は企業に勤める人が多いですが、社会人野球で続けたり、プロ野球に進む人もいます。

慶應義塾大学体育会野球部のホームページアドレス

baseball.sfc.keio.ac.jp

(4)入試制度について(慶應義塾高校入学のために )

慶應義塾高等学校入学には2通りの方法があります。(1)推薦入試と(2)一般入試です。(1)に関しましては、15年度から初めて慶應高校に導入された制度です。

(1)推薦入試 これには2つのハードルがあります①中学3年の2学期の成績が38以上②スポーツや文芸面での顕著な活動成績  この2つがクリアーされていれば、1次選考は書類選考、2次選考は面接というまったく学力試験をしないで合格する事ができます。しかしこれはたやすい事ではなく、中学時代の地道な学業の努力とやはり野球での実績が大きく関係してくると思います。詳しくは慶應高校の公式ホーム・ページをご覧ください。
(2)一般入試 準備には次の事をお勧めいたします。それは早慶コースが開設されている予備校や塾へ行くことです。公立中学の進度にのった学習方法ではなかなか合格にたどり着けません。最終的には中学3年頃からの受験勉強になるとは思いますが、なるべく早期にしかるべき塾に行き、慶應の対策と情報を十分に持ったほうが圧倒的に早道です。そしてそこで過去の問題を徹底的に反復して対策を練り、受験して下さい。なにかご質問があればいつでもご連絡ください。

慶應義塾高校HP    hs.keio.ac.jp

慶應義塾高校野球部HP keio-high-baseball.com

(注)ご質問や問い合わせは

慶應義塾高校日吉台球場 045(563)6064

または
e-mail アドレスAkamatsu@hs.keio.ac.jp

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